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【会社の意思決定機関】取締役会について。

取締役会とは

 株式会社の業務執行の意思決定機関で、株式総会で任命を受けた3名以上の取締役によって構成されるものが取締役会になります。

 

 この取締役の中から(最少で)1名が「代表取締役」に選任され、その人が通常は社長として会社のトップとなります(代表取締役は人数規定がないので、複数人とすることもできます)

 

 取締役会を設置している株式会社は原則として監査役という取締役会の業務を監視する監査役を置く必要があります。

(監査役の代わりに定款の定めにより特定の取締役から構成される「指名委員会・監査委員会・報酬委員会」の3委員会や「監査等委員会」を設置することもできます。)

 

 現在の会社法では、株式会社に必ずしも取締役会を設置する義務はありませんので、設置していない会社も多数存在しています。

 その場合、会社における重要事項は株主総会で決めた上で、日々の業務執行は取締役会が行うことになります。

 しかし、株主総会は基本的に年1回の開催のため、株主が多数いる場合には、突発的な事態に対応することが難しくなります。

 その点、取締役会であれば、突発的な事態にも柔軟に対応できます。

 また、上場企業には取締役会の設置が義務つけられているため、取締役会を設置していない会社も、上場準備に入った段階で取締役会を設置するとよいでしょう。

 

 

●取締役会の特徴

 

・取締役会の開催時期

 

 特に決まった時期は指定されていませんが、会社法によって定められている開催頻度としては年に4回(3か月に1回)以上は開催しなければなりません。

 実際には、この通りに取締役会が開催されないケースや、あるいは開催されたとしても議事録が作成されていなかったりするケースが見られます。

 ですが、上場準備に入る際に、会社法に従っていないことが問題になりますので、取締役会を設置した場合にはかならず最低限の回数取締役会を開催して、しっかりと議事録を作成しましょう。

 

・取締役会の開催場所

 

 こちらも特に規定や指定はなく、議論による決議ができるのであれば、対面でなくともリモートでの会議でも構いません。

 

・何を決めるのか

 

 重要な財産の処分及び譲り受け

 多額の借財

 支配人その他の重要な使用人の選任及び解任

 支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止

 募集社債の金額、社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項

 内部統制システムの構築に関する決定

 定款の定めに基づく取締役、会計参与、監査役、執行役または会計監査人の会社に対する責任の免除

 などが主に決定される事項です。

 

 

・メリット

 

 会社法で決められている事項は、株主総会を持つことなく、取締役会で決められるため、会社の機動性が高まります。要するに株主総会を行う手間を省けます。

 取締役会の構成メンバーにもよりますが、一般的には、対外的な信用度も上がるため、取引や融資の場面で有利に働きます。

 また、取締役会が機能することで、特定の取締役が独断で経営を進めることを防止する効果もあります。

 

・デメリット

 

 取締役会は取締役3名以上が必要で、さらには監査役または会計参与が必要になりますので、役員報酬の負担が増えるというデメリットがあります。

 また、取締役会が設置されることで株主総会の権限が小さくなります。それは株主から見れば、株主総会において自分の意見が反映される機会が制限されるというデメリットになります。

 加えて議事録の作成の手間もかかってきます。(書面もしくは電磁的記録での記録が必須になります)

 

 

●まとめ

 

 株式公開企業でなければ設置する必要はありませんが、取締役会は会社経営の機動性を高める上でも非常に重要です。

 

 これから会社を大きくしていこうと考えている場合は、取締役会の措置は必須になってくると思われます。

 ですが、最初は無理して導入する必要もありません。